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暮らしの図鑑 漢方薬 知っておきたい漢方薬63×基礎知識×やさしい養生生活のコツ

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暮らしの図鑑 漢方薬 知っておきたい漢方薬63×基礎知識×やさしい養生生活のコツ / 著者・櫻井大典 / 翔泳社



病はバランスの崩れ



小さい頃からよく病院に行っていた。特に耳鼻科は常連客といっても良いくらいで、幼稚園の登園前に母の自転車に乗せられて通った。物心ついた時から春には花粉症に悩まされ、しょっちゅう風邪をこじらせ中耳炎や副鼻腔炎などになって辛い思いをしていたけれど、通っていた耳鼻科の先生や看護師さんたちに可愛がってもらって、その後、小学生になって自転車を乗りこなせるようになってからは、一人で通ったし、結局実家を離れる前の大人になるまで通ったものだから、治療に行くというよりは親戚のおじさんやおばさんに今の近況を報告するような時間になっていた。今振り返ってみても、きっと自分の体、特に鼻や喉に関しては、ここの医院が一番の理解者だったのかもしれない。


その後、一人暮らしや結婚をしてからも対処療法的に耳鼻科に行くこともあったが、その時は行けばよくなるのだが、しばらくするとぶり返し結局イタチごっこのような状態が繰り返されていた。そんな折、妻とひょんなことから漢方薬局で自分の体質や悩んでいる症状についてカウンセリングを受け処方してもらうことを始めてみた。途中引っ越しなどを経ているので通うお店は変われど、それはもう7年前からになる。専門性を持って自分の根本を整えていく漢方を処方をしてもらうと、あれだけ鼻風邪やアレルギーで悩まされていたものが今ではほとんど感じられなくなったから不思議なものだ。こうした実体験を経て漢方に感じることは病気を漢方が治すのではなく、身体の巡りやバランスを整え病に対して対応できるチカラが発揮できる状態にしていくということなのだろう。


さて、本書は翔泳社の実用書シリーズ「暮らしの図鑑」で「漢方薬」がテーマになった一冊だ。最近では、ドラッグストアでもいくつかの漢方薬が販売されており、

「葛根湯」は「かぜ」の常備薬にしているという人も多いのではないだろうか。

漢方薬局や漢方クリニックを目にすることもあり、漢方薬が気になっている人もいるかと思う。

とはいえ、陰陽五行説や「気血水」など聞きなれない用語も多く、

「漢方薬ってむずかしそう」「自分に合うものをどう見つけたらいいかわからない」と思って、なかなか取り入れられない人もいるはずだ。


本書では、まずは自分の心身がどういう状態なのかを知るところからスタートする。熱があるのか、それとも冷えているのか。のどは痛いのか、お通じはあるのか、ないのか。シンプルに自分の状態を見ていきながら、現在の不調に合った漢方薬を選べるように紹介してくれているので初めての方にもわかりやすく理解できるはずだ。最後のページには症状から索引できるようになっているので自分の状態から適切な漢方を見つけることもできる。


実際に漢方を処方してもらっている者からすると、本当に不調が続くようであれば、専門の漢方薬剤師に診てもらうことをおすすめするが、仮に処方してもらったとしても何を自分が呑んでいるのかということを後になって振り返ってページを開いてみても良いかと思った次第だ。


家に一冊あると、何かの役に立つはずだ。

こうした知識があったなら、幼少期からこんなに耳鼻科通いにならなくとも良かったのにと思いつつ、件の理由で楽しい思い出もあるので、ひとまずここはヨシとしたい。



<目次>

1章 漢方薬図鑑その一(かぜ;胃腸の不調)
2章 漢方の基礎知識(漢方薬とは?;漢方薬の選び方1 まずは寒熱を見極める ほか)
3章 漢方薬図鑑その二(痛み;疲れ ほか)
4章 毎日の養生アイデア(「養生」とは;季節の養生 ほか)




櫻井大典
国際中医相談員、日本中医薬研究会会員、漢方コンサルタント。
漢方薬局の三代目として生まれ、アメリカ・カリフォルニア州立大学で心理学や代替医療を学び、帰国。イスクラ中医薬研修塾で中医学を学んだ後、中国・首都医科大学附属北京中医医院や雲南省中医医院での研修を修了し、国際中医専門員A級資格取得。日本中医薬研究会に所属。年間5000件以上の相談をこなし、中医学の振興に努めている。

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