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また旅2

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また旅2 / 著者・岡本仁 / 暮しの手帖社




誘われる旅




旅をする時は、家族旅行は別として自分でどこに行くかを決めて途中途中出会ったローカルの人たちにおすすめなどを聞きながら勝手気ままに楽しむことが多かった。だから無計画な旅が割と好きな故、友人に誘われてとか、知り合いと道中を共にするなんてことは片手でおさまるくらいの数しかないように思う。

そんな数少ない連れ立っての旅の一つが、山形の天童市に行ったこと。旅の目的は天童木工でスツールを作りに行くという知り合いに、人数合わせで声をかけられたのがきっかけだった。確かその時はまだ会社員だった頃なので直前で仕事を片付け、適当な理由をつけて有給休暇を申請して滑り込むような形で参加した。現地には知ってる人もいれば初めましての方もいるような不思議なメンバー。道中目的のスツールを作ったり温泉に入りに行ったり、田植えをしたり、さくらんぼ狩りに行ったり、採れたての山菜を天ぷらにしてもらったり、最後は新幹線で米沢名物牛肉ど真ん中弁当を食べてとてもいい経験をさせてもらえた。知り合いがそんなにいなかったことも功を奏してこうして旅の記憶が自分の中に残っているのも嬉しいものだ。たまには誰かの誘いにのってみるのもいいものだ。


さて、こんな誰かに誘われた旅の話をなぜしたかというと、本書『また旅2』を読んで思い出したから。というのも1号目と同じく編集者の岡本仁さんが日本各地の場所を旅する旅行記エッセイなのだが、その旅のきっかけがふとした友人からの誘いや誰かの用事についていくといったことがとても多く見受けられたからだ。そんな風に気軽に旅に出てみると、見えてくる物がすんなりと心の中にとどまるのだなと感心させられる。岡本仁さんが日本各地で見つけた風景、名建築や食べもの、地域の人々との交流など旅のおともに、ぜひお手元に。


十勝、伊勢、つくば、奄美、庄内、久留米、沖縄、美瑛と美唄、宮崎、徳島、益子、別府、志布志、房総、函館、琵琶湖半周、萩・山口、多治見・岐阜、オホーツク、仙台、弘前、姫路。ほか番外編3カ所。




岡本仁
1954年、北海道夕張市生まれ。大学卒業後にテレビ局を経てマガジンハウスに入社。雑誌『ブルータス』『リラックス』『クウネル』などの編集に携わる。2009年よりランドスケーププロダクツにてプランニングや編集を担当。『今日の買い物 新装版』(岡本敬子との共著、講談社刊)、『ぼくの鹿児島案内』『ぼくの香川案内』(ランドスケーププロダクツ刊)、『果てしのない本の話』(本の雑誌社刊)、『また旅。』(京阪神エルマガジン社刊)など著書多数。

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