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禅とジブリ

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禅とジブリ / 著者・鈴木敏夫 / 淡交社

 

今、ここ。

 

タイトルにもなっている『禅とジブリ』。アニメーション映画と仏教といった相反するものが並列に並んでいるタイトルにまず目がいくのではないのでしょうか。

本書はスタジオジブリのプロデューサー鈴木敏夫さんと禅僧の玄侑宗久氏(作家・福聚寺住職)、横田南嶺氏(臨済宗円覚寺派管長)、細川晋輔氏(龍雲寺住職)の三人とそれぞれの対談がまとめられた一冊になっています。

 

『即今目前』、『前後際断』、『薫習』、『忘筌』などといった言葉が死生観や人生哲学を修行の中で体得していく禅にはあります。こういった言葉を手掛かりに、鈴木さんと禅僧との間で交わされる対話の中では、ジブリ作品を制作する際に同じような境地になったことや、巨匠・宮崎駿と日々対峙するにあたる心構えや姿勢などが禅の境地と似通っていることが理解できることでしょう。

宮崎監督と鈴木さんの共通点でもあるそうですが、作品を作り始める際に以前のやり方を全て忘れてしまうということだそうです。以前の過去の功績や実績に囚われてしまいそうで出来そうでなかなか出来ないことなのですが、この境地こそが禅の修行僧が至る境地に似ているということがよくわかります。

 

対談している僧侶の中には、ジブリ作品を見たことがほとんどない方もいらして、そういう中で交わされる言葉はとても新鮮で禅という言葉にできない世界がアニメーションのフィルターを通してとてもわかりやすく理解できます。

 

禅の世界を知りたい方にもジブリ作品が好きな方にもおすすめの一冊です。

 

<目次>
プロローグ―間のこと
第1回 細川晋輔和尚(龍雲寺住職)
第2回 ふたたび、細川晋輔和尚(龍雲寺住職)
第3回 横田南嶺老師(円覚寺派管長)
第4回 玄侑宗久和尚(作家・福聚寺住職)
第5回 おしまいに、細川晋輔和尚(龍雲寺住職)
エピローグ

 

鈴木敏夫
1948年、愛知県生まれ。78年から雑誌編集のかたわら、『風の谷のナウシカ』『火垂るの墓』など宮崎駿・高畑勲監督のアニメーション映画を制作。のちスタジオジブリ専従となり、ほぼ全劇場作品をプロデュースする

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