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冬の犬

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※こちらの本は古本となります。

 

冬の犬 / 著者・アリステア・マクラウド、訳・中野恵津子 / 新潮クレストブックス


この本は、カナダの作家・アリステア・マクラウドの短編集です。

自身も育ったノヴァ・スコシア州ケープ・ブレトン島を舞台にした短編小説が8つまとまっています。アリステアは、寡作な作家で31年で16篇の短編と1つの長編だけを世に送り出したそうで、ひとつひとつの文章が情景描写を含めてとても大切に語られていることがわかります。


この短編集を読んだ時に、『哀しみ』という言葉が浮かびました。

かといって、必ずバッドエンドの物語かというわけではなく、何方かと言えば「今までの価値観」との別れ、そして未来への希望の兆しといった感じです。

タイトルにもついている冬にかけてみれば、雲に覆われて暗く寒々しい中、その合間から一筋の光が垣間見える、そんな感じです。


訳者あとがきにもあるように、一人称を語り手とする「語り」の要素や、名前がほとんどでてこないで「彼」や「彼女」を主としているので海外文学の中でも読みやすく、その他の自然の情景描写などが美しいので、主人公として感情移入しやすいと思いました。


宝石箱の中をのぞいているような、何度も読み返したくなる一冊です。


冬の朝、早起きして少しずつ読み進めていくのがおすすめです。



<目次>

すべてのものに季節がある
二度目の春
冬の犬
完璧なる調和
鳥が太陽を運んでくるように
幻影

クリアランス


アリステア・マクラウド
1936年、カナダ・サスカチェアン州生まれ。作品の主舞台であるノヴァ・スコシア州ケープ・ブレトン島で育つ。きこり、坑夫、漁師などをして学資を稼ぎ、博士号を取得。2000年春まで、オンタリオ州ウインザー大学で英文学の教壇に立つ。傍らこつこつと短編小説を発表。1999年刊行の唯一の長編である『No Great Mischief』がカナダで大ベストセラーになったため、翌年1月、1976年と1986年に刊行された短編集2冊の計14篇にその後書かれた2篇を加え、全短編集『Island』が編まれた。31年間にわずか16篇という寡作であるが、短編の名手として知られる。*『Island』は、クレスト・ブックスより『灰色の輝ける贈り物』『冬の犬』の2冊に分けて刊行しました。