鬼は逃げる / 著者・ウチダゴウ / 三輪舎
「鬼は逃げる 意味と想像の 追っ手から 愛と悲しみに 満ちながら ただ 生きようとして 町から町へ 駆け抜ける」言葉を生業にしながらも、意味や想像、夢や希望によって拘束されまいと、町から町へと逃げていくおのれを鬼に喩える表題作「鬼は逃げる」。東京から松本、安曇野へと居を移し、またスコットランド・エディンバラでの定期的な詩作を経て、積み重ねてきた10年のしごとを〈朗読会〉として振り返る、ウチダゴウ自選詩集。
＜栗田 脩さんのことば＞
ぼくの通う詩の教室を主催する『してきなしごと』ウチダゴウさんによる詩集です。
詩とエッセイが織り交ぜられたこの本は、さながら“朗読会”に参加したようなライブ感と、詩人として世界をみつめる愛を感じる一冊です。
何を隠そう冒頭に出てくるKさんは栗田のことであり、個人的にも思い入れのある本なのです。
＜目次＞
発表会
森の熊
雪男
きょうりゅう
そのへん
るすばん
孤独の一生
ひつよう
くじら
ねつ〔ほか〕
ウチダゴウ
１９８３年生まれ。立教大学法学部卒。２０１０年、詩とデザインのアトリエ「してきなしごと」を開業。詩人としての活動と並行して、グラフィックデザイン、コピーライティング、ギャラリーの企画運営を行う。全国各地で、個展・朗読会を開催。近年では、英国・スコットランドを度々訪ね、現地での執筆・朗読・個展活動を行っている。
