面影 book&craft

感じる人びと

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感じる人びと / 著者・二宮敦人 / 日本印刷



五感のプロフェッショナルとの対話




面影 book&craftのイベントで再三キーワードとして取り上げている五感。いやイベントだけではなく、お店を作った理由がそこなのではとも思えてしまうくらい大切にしているメッセージでもある。

美しいものに囲まれた中で、いい音楽、旨い飲み物、自分自身の好きを見つけられるフレグランス、手で感じる書籍という物体。どれも自分たちのお店になくてはならない要素であるし、それが大切だと思っている。なんとなく自分たちの肌感覚、もしくは経験としてこうした五感は非常に重要なのは承知の上なのだけれど、ではどうして?と真正面から問われれば少し答えに窮してしまう気がする。


そんな時に本書『感じる人びと』に出会った。小説家・二宮敦人が、未知なる職業の世界、特にこの五感に関するプロフェッショナルと対話をしていき、それぞれの感覚をひもとく一冊。


・悪臭の正体も世相の移ろいも鼻で感じ取る臭気判定士

・香りに魔法をかける外資系投資銀行出身の香水クリエーター

・監督の意図を汲み、1600万の色を操るアニメーションの色彩設計

・一瞬を逃さず、風景に隠された真実を切り取る写真家

・研究用の岩石を千円札の3分の1の厚さにする音大出身の薄片技術者

・物理学と生物学をもとに、手の感覚で人体の不調を改善する整体師

・味覚を分析・言語化して究極の「おいしさ」を探求する料理人

・毒と分かっていても食に挑む、卓越した表現力を備えた野食ハンター

・あらゆることを音楽と捉え、一つの音に魂を吹き込む舞台音響表現家

・耳が聞こえない人のために「見える音」をつくるサウンドエンジニア



におい、音、色、手ざわり、味――。私たちは、こんなにも「感じて」生きている。


この一冊を通して今までなんとなく大切だといっていた五感についてより深く学べ考えられる内容になっている。


<目次>

第1章 嗅ぐ

「好況も不況も嗅ぎ分けてきたひと」 臭気判定士・亀山直人

「感動を香りに変えるひと」 香水クリエーター・渡辺裕太


第2章 見る

「千六百万の色を操るひと」 色彩設計・梅崎ひろこ

「日本に点を打って回るひと」 写真家・公文健太郎


第3章 触れる

「光が透けるほど岩を薄く磨くひと」 薄片技術者・平林 恵理

「骨の気持ちがわかるひと」 整体師・松尾康史


第4章 味わう

「味の記憶を繋ぐひと」 料理人・田村浩二

「毒すら食べて楽しむ! ひと」 野食ハンター・茸本朗


第5章 聞く

「音で舞台を演じるひと」 舞台音響表現家・百合山真人

「『音が目でわかる』世界を目指すひと」 サウンドエンジニア・澤田真吾


【版元から一言】

小説家の二宮敦人さんと一緒に、約3年の時間をかけて10人のプロフェッショナルたちに取材をしてきた記録です。


AIが凄まじい速度で進化する今、人間の感性が改めて問われる時代になったと言えるのではないでしょうか。本書がこれからの時代をどう生き抜くかを考えるきっかけになるとうれしいです。仕事や人生を楽しむヒントがつまった1冊になっていますので、ぜひご一読下さい。




二宮敦人

1985年東京都生まれ。作家。『最後の医者は桜を見上げて君を想う』『最後の秘境東京藝大 天才たちのカオスな日常』等、幅広いジャンルでベストセラーを発表。著書に『!』『世にも美しき数学者たちの日常』『紳士と淑女のコロシアム「競技ダンス」へようこそ』『ある殺人鬼の独白』『さよなら、転生物語』『ぼくらは人間修行中 はんぶん人間、はんぶんおさる。』等がある。

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