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うたいおどる言葉、黄金のベンガルで

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うたいおどる言葉、黄金のベンガルで / 著者・佐々木美佳 / 左右社



カオスな記憶



日本で生活していると全てがオートマチックに動いていることにすら気づくことが難しいのではないでしょうか。新幹線、電車、バスは定時で停留所に到着するし、タクシーは適正価格で目的地まで送り届けてくれます。もちろん地方都市である信州・上田は始発の次の停留所なのに時たま全く来ないという現象もありますが、それはそもそもの走っている本数の問題なように思えますが。

大都市でもあるロンドンやストックホルムでさえも公共交通機関の突然の行先変更や5分も走れば着くところをわざと大回りして高額な運賃を要求してくるいわゆるぼったくりタクシーなども存在するのが現状です。そういう意味でも日本は運転手や何かのオーナーとのコミュニケーションや交渉といったことを全て自動化したある種“便利”で“不自由のない”暮らしをおくることができているのです。


本書『うたいおどる言葉、黄金のベンガルで』はドキュメンタリー映画監督の佐々木美佳さんによるベンガルをテーマ・舞台にしたエッセイ集です。先に挙げた日本がオートマチックだとしたら、ベンガルはカオス。特にリクシャのエピソードを読んでみると本当に一筋縄に物事が進んでいかないということがわかります。あまり日本人には馴染みのない国の話かもしれませんが、それ故、旅気分を存分に味わえるかと思います。


異国の風、カオスな風を感じ取ってみてはいかがでしょうか。



<目次>

少女ササキ、天竺をめざす
このうえなく「甘い」ベンガル語
やさしくてしあわせな「食べさせられ放題」
チケット・トゥ・リクシャライド
永遠のタンデムパートナー
言語の迷宮から映画の森へ
歌物語は今日も生まれる、ベンガルラップ・ヒストリー
家を飛び出す女たち
合言葉は「チンタ・ナイ(心配ない)」。ダッカ国際映画祭
歌はベンガルの歴史を忘れない〔ほか〕



佐々木美佳

福井県生まれ。映画監督、文筆家。東京外国語大学言語文化学部ヒンディー語学科卒。2020年、初監督作品であるドキュメンタリー映画『タゴール・ソングス』を全国の映画館で公開。2022年には『タゴール・ソングス』(三輪舎)を刊行し、文筆家としての活動もスタートする。現在Satyajit Ray Film and Television Instituteの映画脚本コースに在学中。

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