Before you can see / Daichi Aijima / DOOKS
思考からの解放、「今、ここ」を感じる
このドローイングを描いたのは、版元であるDOOKS(ドゥックス) を主宰する相島大地さんのご自身のお子さん。なにか、物質的なものを描こうとする前の、何事にも捉われることなく描かれる線。もうすこし年齢/月齢を重ねると、きっと自身の意思をもとになにかをかたどるように描くようになっていってしまう。きっとこういったのびやかな線はこのころにしか描けないものなのでしょう。
”お絵描きの目前、ほんのはじまりのとき。
父として、また自身も出版や作品 制作といった創作活動に携わる相島さんならではの着眼点だと感銘を受けます。貴重なほんの一瞬のときに向けられたまなざしもすばらしいものです。
ちいさなひとと過ごしていると、驚きと発見の連続で目まぐるしい。けれど、成長速度とは、かくもすさまじい。
瞬く間に過ぎ去ってしまい、気づけばあのときの子はもうここにはいない。その瞬間のよろこびを、アートブックというかたちにすることは、愛のある粋な行為だなと感じずにはいられません。
text by Takiko Nishiki
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DOOKS / ドゥックス
デザインから販売までを一環して行うアートブックレーベル。2014年から活動開始。作品そのものを見せることに徹した編集とデザイン、軽さと時間を意識した作りが特徴。書店は持たず柔軟な活動をしている。