美しい夏
美しい夏 / 著者・パヴェーゼ / 岩波書店
ひと夏の想い出
一人の少女が大人へと成長していく青春のひとこまを、鮮やかに描く。
ジーニアは兄と二人暮らし、洋裁店で働いている。もうすぐ17歳になる夏、三つほど年上のアメーリアと出会う。アメーリアは画家のモデルをしているという。
成熟した雰囲気を漂わせるアメーリアに、ジーニアは反発しつつも憧れを抱く。昼間は働き、夜はカフェやダンスホールで遊び、日曜は散歩に出かけたり湖でボートに乗ったり映画をみたり、あるときアメーリアは、モデルの仕事をしている画家のもとへジーニアを連れていく。
ジーニアはその画家に恋するが……燦めくような夏はあっという間に過ぎ去る。
あなたのひと夏の想い出と重なることもあるのではないだろうか。
