愛おしき日々 vol.10

2025/10/10


6時に起床。


朝の気温は14度まで下がり、一日ごとに秋が深まる気配が増す。

体の芯が冷え始める頃なので、服装に気をつけなきゃだなぁと思いつつズボラなのでまだ薄着のまま。


息子はのんびり寝ていたので、起きてくるまでにお弁当と朝ごはんの準備を大方済ませることができた。

朝は目玉焼き、サラダ、ご飯、味噌汁、納豆、ほうじ茶、巨峰。


息子を保育園に送り出したあとお店に行くまでの時間を使って、一念発起したかのように後回しにしていた細々とした家のことに手をつけた。

収納の棚の位置変更とか、お客様が帰った後の布団の片付けとか、寒くなってきたので冬越しのためのハーブの剪定とか、とかとか。


ぱたぱたと動き回ってなんとか完了。


剪定したレモングラスはお店に飾る用とハーブティー用で分けて、ハーブティー用のは束ねてリビングに吊るした。

お米と同じイネ科なものだから、すっかり稲刈りの気分である。


それから成長が遅くなってきたホーリーバジルもドライにする分だけ摘んで干しカゴへ。


庭仕事には本当にいい気候。

今の季節、毎年のように一年のうちで一番好きだ、と実感している。

透き通っていく光の色とそれに反射する景色のすべてが穏やかで、その空気を感じているだけで幸せな気持ちになれる。

夏は生きているのが精一杯だけれど、秋は生きているだけで幸せ。

祝福の季節だなぁと思う。

こう感じるのは、自分の感受性が内側に向かってひらいていくタイミングだから、自然のリズムに沿って感覚も変化している証拠なのだろう。


家を出て、お店に着いて開店準備をしてお昼にオープン。

開店早々に来たお客様がお買い物を楽しんでくださって、帰り際に「またお待ちしています」と言ったら、「また絶対に来ます!」と力強くおっしゃってくれたのがとても嬉しくて。なんだかかわいいお客様だった。


そのあとも常連のお客様がいらしたり、月に1度の本の入荷がどっさり届いたり、ばたばたと時間が過ぎていく。

本棚が充実していくのは嬉しい。

刊行当初からずっと気になっていた長嶋りかこさんの『色と形のずっと手前で』をお取り扱いさせていただくことになり、今日入荷して私もいの一番に購入。

育児と仕事の両立。共感の嵐になる予感がしてならない。

読むのがとても楽しみであります。


あっという間に閉店時間になり、お店を閉めて帰宅。


夜ごはんはさんまと冷蔵庫の常備菜たち、ご飯、味噌汁。


今日も安定の寝落ち。

朝までぶっ通しで寝れたことがここ数年間であっただろうか、いやほぼない。

睡眠の質これでいいのか。考えないことにしよう。

今日もおつかれさまでした。



2025/10/15


5時半頃に起床。


外はまだ薄暗く青白い。

食器の片付けなどゆっくりして朝ごはんはなににしようか考える。

時間があるし夜ごはんの時に作ろうと思っていたポテトサラダを今作ってしまおう、と思い立ちじゃがいもを茹で始めた。


朝ごはんもスクランブルエッグとポテトサラダにいつものご飯と味噌汁にしてしまおう。


日が出てきて空が明るくなり始めたので庭に白湯用のホーリーバジルを摘みに出る。

昨日一晩降った雨が止んで、向こうの山に雲がたなびいていた。

幻想的な景色。


息子も起き出し、ポテトサラダも無事にできたので朝ごはん。


保育園に送り出したあと、今日は以前から懇意にしていただいているご夫婦のご自宅へ夫と伺うことになっていたので車で向かう。

ここよりさらに少し標高が上がった山裾に住まわれていて、空気に湿り気と獣の気配が混じり一段と山のそれに変わる場所。


ちょっとお仕事の打ち合わせも兼ねて…なんて思っていたのだけれど、近況を交えながら畑の話やらアートの話やら結局いつもと変わらぬ楽しい時間を過ごすことになった。


家庭菜園とお庭をぐるりと拝見したあと、お料理好きのお二人にランチをご馳走になり、レストランですか、と言ってしまうくらいの美味しさとセンスの良さにうっとりと魅了されてしまう。

好きこそものの上手なれ。


お野菜の調理法や畑のこと、今ハマっているというパン焼きのこと、いつもながらなんとまぁキラキラとした顔でお話されること。

定年退職をしたあとのセカンドライフとして今の生活を営んでいるお二人は畑にアート作品制作に料理にと好奇心のままに取り組まれている姿がご自宅の端々から伝わってくる。

原動力が「楽しくて」だから、見返りもなにも求めずに純粋なキラキラしたエネルギーをいつも発していて、受け取る私たちはなにかしらの刺激を毎回頂いて帰るのである。


私はさっそくに影響を受けて自分の体を動かしたくなり、帰宅後お迎えの時間になるまで先延ばしにしていた庭の造成を始めた。

夫にアドバイスをもらいながら、スコップでえっちらおっちらと。


寒くなる前に秋蒔きの植物の植え付けをしよう。


保育園のお迎えのあと、息子にも手伝ってもらいながら(周りで遊んでいただけだけど)、大方完了。

明日の朝もう少し作業をして植物園に苗を見に行きたい。


腰が重たくて、なにをやるにも動きが遅い性質だけれど、そんなこと言ってられないぜ、と思わされたお二人との一日。


私が「楽しくて」と言えるなにかに邁進している日々を想像しながら、手を動かし足を動かしたい、と改めて思う。

 

こちらの日記はwest mountain booksの日記からの抜粋となります。

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