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草木とともに 牧野富太郎自伝

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草木とともに 牧野富太郎自伝 / 著者・牧野富太郎 / 角川ソフィア文庫


妻であり面影 book&craftの店長が以前高知を旅した際にお土産に高知県立牧野植物園の一筆箋をもらったことがありました。それは2018年とかその辺りだったかと思います。この時に初めて『牧野富太郎』という人物を知ることになりました。


この本の表紙を飾るのはセピア色になった写真。その中には、植物の根や蔓を体に巻き付けて笑顔でこちらを見る『牧野富太郎』がいます。植物好きには悪い人はいない、そんな感じを体現しているような方だなという印象です。

さて、ページを開くと植物のことだけでなく、『牧野富太郎』本人の生い立ちや残した言葉などが過去の著作から厳選されて再編集されてまとまっています。


本文に目を通すと、何やら『人力車』や『〇〇藩』などといったキーワードが書かれており「ん?ん?」となってしまいました。私はてっきり『牧野富太郎』が昭和を生きた方なのだと勘違いをしていたのです。改めて著者プロフィールに目を通すと、生まれは『文久』。そうです、江戸時代末期に生まれていたのです。表紙の写真からはまさかそんなに時代の差があるなんて感じられませんでした。


さて、もう一つの驚きといえば『牧野富太郎』が少年時代からずっと植物採取を続けてきたということ。一生涯です。知らない植物を見つけたら書物で調べたり、詳しい人に聞きに行ったりと、「誰かがやってくれるだろう」とか「誰かがしないから諦める」とかそういった他人任せにせずに自分の好奇心や探究心をバネにした自主性の強さやその姿勢は、なんでも簡単に調べられ知った気になってしまっている現代人に大切なことを気づかせてくれることでしょう。


最後に「牧野一家言」から一つ。


植物は人間がいなくても、少しも構わずに生活することができるが、人間は植物がなくては一日も生活することができない


 

<目次>
想い出すままに(幼少のころ;地獄虫;狐の屁玉;寺子屋時代;永沼小一のこと;火の玉を見たこと;佐川の化石;自由党脱退;東京への初旅;狸の巣;三好学博士のこと;池野成一郎博士のこと;破門草事件;イチョウ騒動;矢田部教授の溺死;西洋音楽事始め;ロシア亡命計画;わが初恋;ムジナモ発見物語り;貧乏物語り;すえ子笹;哀しき春の七草;大震災の頃;川村清一博士のこと;桜に寄せて;長蔵の一喝;私の健康法)

自然の中に(石吊り蜘蛛;昆虫の観察;紙魚の弁;盗賊除け;あずさ弓;万葉スガノミ考;シーボルト画像;小野蘭山の髑髏;熱海の緋寒桜;俚謡の嘘;御菜葉考;ニギリタケ;アケビの実;霊草マンドレーク;仰向け椿;ユリ談義;美男かずら;オリーブのこと;不許葷酒入山門;ナンジャモンジャの木;親の意見とナスビの花;用便の功名;秋田ブキ談義;中国の烏飯;スミレ談義;地耳;珍名カッペレソウ;水仙一席ばなし;サフラン渡来考;ヤマノイモ談義;谷間の姫百合;浮き草を眺めて;正月の植物)

牧野一家言(牧野富太郎著書目録;牧野富太郎伝記)




牧野富太郎
1862(文久2)年、土佐(高知県)生まれ。植物分類学者。小学校を中退して、独学で植物学をおさめる。博物学を教えていた永沼小一郎と知り合い、植物学を研究。東京大学教授・矢田部良吉に認められて東京大学に奉職。後年、日本学士院会員となり、文化勲章を授けられた(1957年に追贈)。1957年、94歳で死去。