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うつくしい道をしずかに歩く : 真木悠介 小品集

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うつくしい道をしずかに歩く / 編集・河出書房新社 / 河出書房新社



深く、じっくりと、生きる




まだまだ人生の旅の道半ではあると思いますが、何か人間として普遍的な摂理なるものが存在するということを、タイミングや場所は違えど、ふとした瞬間や場面で感じることがあるかと思います。それがいったいなんなのかと問われれば、それを表現する適切な言葉はなく、それはいうならば、植物が種から発芽し青々と葉をつけ花が咲き、やがて枯れ、そして種という次の季節まで守ってくれるカプセルを纏いながら土に返っていく、そんな自然の現象と近いのかもしれません。


さて、少し話が小難しくなることを抑えて、本書『うつくしい道をしずかに歩く』の説明に移りましょう。『気流の鳴る音』で知られる思想家・真木悠介またの名を社会学者の見田宗介として書かれた文章の単行本未収録作品を中心に、エッセイや論考、訳詩、講演を集成した、河出書房新社編集部によるコレクションです。“近代のあとの時代を構想し、切り開くための比較社会学”の端緒に位置づけられる『気流の鳴る音―交響するコミューン』(筑摩書房、一九七七)などの著作で語られた、真木の思想のエッセンスにふれることのできる一冊として編まれています。

この一冊に収録してある文章を読んでいると、人類の中に確かに流れているであろう地下水のような人類が持つ普遍的な事柄が真木もしくは見田の目を通して感じ取ることができます。


深くじっくりと生きる、手助けになってくる一冊です。



<目次>

1 旅と心のある道(比較社会学ノート1 野草;比較社会学ノート2 翼のある牛;比較社会学ノート3 都会―幻影の荒野 ほか)
2 詩とコミューン(現代日本思想史の基底―山尾三省の生き方の意味(見田宗介)
欲望の質を転回させる不思議の箱を求めて―『聖老人』山尾三省
呼応 ほか)
3 解放から交歓へ(解放の主体的根拠について―根底的解放の理論のために;わが著書を語る―人間解放の理論のために;再読味読―『存在の詩』(一九七七年) ほか)



真木悠介

本名は見田宗介。日本の社会学者。東京大学名誉教授。学位は、社会学修士。専攻は現代社会論、比較社会学、文化社会学。瑞宝中綬章受勲。社会の存立構造論やコミューン主義による著作活動によって広く知られる。筆名に真木悠介がある。著書に『現代社会の理論』、『時間の比較社会学』など

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