宇宙一わかる、宇宙のはなし むずかしい数式なしで最新の天文学 / 著者・日本科学情報、監修・渡部潤一 / KADOKAWA
宇宙を生きる、わたしたち
寝る時に宇宙のことや行き止まりがないほど広大な世界、そしてその存在そのものを考えはじめると、その未知な対象故によく分からなくなって不思議で眠れなくなってしまうなんてことは誰しも一度は経験があるのではないでしょうか。
寝る時に考えるのはお勧めしませんが、冷静に考えてみると、ある一点のエネルギーの爆発によって生まれた宇宙という存在が膨張を続けて様々な星や私たちの地球などの生命や文明を生み出しているということを考えると、よく分からない存在の宇宙ですが、とても不思議でロマン溢れるものだと感じることもできます。
本書『宇宙一わかる、宇宙のはなし むずかしい数式なしで最新の天文学』は、そんな不思議な宇宙をわかりやすく掘り下げた一冊になっています。この宇宙の研究分野は宇宙物理学や天文学などの専門的な分野が日々研究を進めていますが、タイトルにも書いてある通り、むずかしい数式などは出てこず分かりやすいイラストなどを挟みながら一冊にまとまっています。言うならば学生時代の理科の授業で使った便覧のようない位置付けだと思います。色々なことが掘り下げられていて知的好奇心が刺激されていくはずです。
思えば地球上に住んでいるわたしたちも、自分たちの思考の中で地球と宇宙という物理空間を分けてしまっている訳で、わたしたちが生きている地球上表面も宇宙から一つなぎで繋がっている大気の中で生活をしています。そう考えるとわたしたちは宇宙に生きているのでしょうね。
おやおや。一周回ってまたよく分からなくなってきました。
そんな時はこの一冊をお供に宇宙の不思議を楽しんでみてください。
＜目次＞
第１章 宇宙とはなにか
第２章 星のはなし
第３章 エネルギー
第４章 地球と人類
第５章 宇宙の移動手段
第６章 宇宙最大の謎
第７章 宇宙人
日本科学情報
ウェブ動画クリエイター。天文学、物理学などに関する最新情報を「むずかしい数式なし」でやさしく解説するＹｏｕＴｕｂｅ動画「日本科学情報」で活動をおこなう（筆名、午後正午）
渡部潤一
１９６０年、福島県生まれ。１９８３年、東京大学理学部天文学科卒業。１９８７年、同大学院理学系研究科天文学専門課程博士課程中退。東京大学東京天文台を経て、国立天文台副台長・教授。総合研究大学院大学教授。太陽系天体の研究のかたわら最新の天文学の成果を講演、執筆など幅広く活躍している。著書多数。
