面影 book&craft

信州の縄文時代が実はすごかったという本

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※こちらの本は古本となります。

 

信州の縄文時代が実はすごかったという本 / 著者・藤森英二 / 信濃毎日新聞社



本のタイトルだけでその著書で言いたいことがまとめられています。

つまり、「信州の縄文時代が実はすごいんです」。この一冊は今の信州・諏訪地方を中心に大繁栄した縄文時代の中期へと、若手研究者が案内するビジュアルガイドです。

縄文土器の文様の意味合いなどは、研究者や時代によって解釈がことなると思うので何とも言えないと思うのですが、その形式の分布が今の北信、東信、中信、南信の方言やエリア分とだいたい同じということや、信州で採掘された黒曜石などの石が日本全国に散らばっていることなども非常に興味深いです。


ここまでして昔の縄文時代の人たちが信州に集まったのは何か理由があるのかということにも本書では触れられていますが、実際に移り住んでみると生活習慣は現代とは異なるものの、昔からあったであろう山々に囲まれたある種の静けさはとても心の安寧を感じさせるものです。


まだまだ未発見の事柄なども多くあるかと思います。

いつか面影 book&craftでもフィールドワークなんかを企画できれば楽しそうだなと妄想を膨らませています。



<目次>

●はじめに

●序章 信州の山河と、縄文時代への旅(プロローグ/そもそも縄文時代っていつ?/縄文時代の不思議をちょっと聞いてみました)

●第一章 繁栄の秘密(八ヶ岳の懐/何が彼らを支えたのか 八ヶ岳の食卓1、2/黒曜石の里)

●第二章 縄文世界の中心(溢れ出す土器第二章/尖石のシンボル 蛇体把手付土器の広がり/想像力をかきたてる抽象文土器/顔面把手土器から釣手土器へ/乱立する土器の華/ふたつの国宝 縄文のビーナス・仮面の女神)

●第三章 去り行く縄文人(そもそも誰がいたのか?/井戸尻文化の陰り/不思議な家と不思議な遺物/消え行く遺跡)

●終章 縄文の旅のすすめ(もうひとつの繁栄 信州の縄文世界に魅せられた人々/あなたと縄文遺跡/八ヶ岳を一周、考古学の旅へ/長野県内の縄文関連施設一覧)

●あとがき



藤森英二

1972年埼玉県生まれ。1996年明治大学二部文学部考古学専攻卒。同年から長野県南佐久郡の北相木村考古博物館の学芸員を務める。栃原岩陰遺跡を中心とした洞窟遺跡の研究や、縄文中期文化をテーマとした研究会を企画運営している。

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