OKU / 原寿鉄工(MOTOHISA TEKKOU)

brass / 真鍮

OMOKAGE COLLECTIONプロダクト第一弾のOKU。
面影 book&craftと長野市で鉄工を営む原寿鉄工が協働でデザインし、ハンドメイドで製作された面影 book&carftオリジナルの真鍮のカトラリーレストです。カトラリーレストと銘打っていますが、ペーパーウェイトしても使っていただけます。
スプーンやフォークを置いても、書類などの上に置いても主張しすぎずシンプルにとこだわりました。
真鍮の素材で作られているので使用するにつれ使用感が味となり経年変化していきます。

プロダクトのフォルムは、面影 book&craftの実店舗のアイデンティティでもある『面取り』をインスピレーションのもととし、上部の短辺と四隅をそれぞれ『面取り』することで、シンプルながらも少しクラシックな装いに。プロダクトに自然光が当たると面取り部分が反射し綺麗な影が浮かび上がってきます。

正直に言うとカトラリーレストやペーパーウェイトは、生活に必ずしもなくてはならないものではありません。けれど日常を少し彩り、こころを整えていくためにはとても大切なプロダクトのように感じます。

Creator : 原寿鉄工
Materials : 真鍮 / Brass
Size / Weight : D12mm × W80mm / 65g
Handmade in Nagano, Japan

¥2,750

材料切断、バリ取り、面取り加工、研磨、バフがけなどの工程を経て作られたOKUは手仕事ならではの素材感を感じられ、暮らしを劇的に便利にする"というようなものではなく、ちょっと良くする・余白を生む、というような、暮らしに潤いがうまれるプロダクトなのではないでしょうか。

— 原寿鉄工

取扱方法(お手入れ)について
通常の食器などと一緒に洗っていただいて問題ございませんが漂白剤は使わないでください。また使用と洗浄に伴い、微小なキズやシミが付きます。
これも経年変化として味わえるのが真鍮の良いところですが、万が一キズやシミが気になる場合は、研磨スポンジに水を含ませて擦ると新品同様の輝きを取り戻します。お好みに応じてメンテナンスを行なってみてください。

about the creator

原寿鉄工

motohisatekkou

「好きこそものの上手慣れ」
誰しもが聞き慣れたこの言葉。しかし同時に言葉で発するよりもこの言葉を体現することはとても難しいのではないだろうか。
この真鍮でできたプロダクト『OKU』を手がけた原寿鉄工の海野原久(うんのもとひさ)さんはこの言葉がとても似合うように思う。
面影 book&craftの実店舗のアイコンにもなっている鉄扉と鉄の窓枠を製作したのも彼。規格外かつ短納期であったプロジェクトの終盤での依頼にも快く受け入れてくれ、鉄で表現するには少々難解なデザイン表現も設計図通り忠実に製作し、最後は現場で細かい微調整。「リノベーション案件は最後に納める時まで分からないんです。」そう語り、細かな微調整を行なう海野さんの目は、明らかに職人のそれだった。

聞けば社会人のキャリアのスタートは、実業団のスキー選手と言うから驚きだ。幼少期の頃から出身地の静岡・清水から長野の雪山に足繁く通い、青春時代はスキーの技術を高め、卒業後も選手として雪山を舞台に活躍した。全くの畑違いの鉄工には、選手を引退した後に働いていたスポーツ用品店で買い物に来ていたお客様からの誘いだった。そういった誘いをしてもらえる関係性を築けるところも彼が持つ人懐っこい人柄があってこそなのだろう。
お気づきの方も多くいるかと思うが、海野さんは工業高校などで鉄工を学んだわけでもなく、専門学校などを出たわけでもない。いわゆる叩き上げの職人なのだ。

長らく地元静岡の現場で、素材の知識や感覚などを身に付け、数年前から長野市に移住をし、原寿鉄工を立ち上げ独立した。今ではその時の経験の幅が糧となり、図面を見たら完成までの工程が頭に浮かび、そして最後にはその製作物を使っているイメージを詳細まで想像してみるそうだ。そんな新進気鋭の海野さんに実際に手を動かしている時にどんなことが頭に浮かんでいるのかと聞いてみたことがある。
答えはシンプルに「真っ白」。あっけらかんとしてそう答える真意としては、どうやって作ったのかも自身の記憶に残っていないほど没頭しているそう。それはまるで雪山を滑っているアスリートと同じような身体感覚なのだろうと想像し得る。いやはやともすると、無我夢中で日が暮れるまで遊んでいる子どもの頃の感覚に近いのだろうか。

作ると遊ぶ、そしてそれを楽しむ。
「好きこそものの上手なれ」とは、きっとこういったことなのだろう。

海野原久さんをゲストでお迎えし、収録したポッドキャスト『面影飛行』も合わせてお聞きください。

about the omokage of product

モノの面影

The source of inspiration

面取り

建築やものづくりに携わっている方々にとっては馴染み深いこの『面取り』という言葉。素材に角度のある面を設ける加工方法のことを意味するのだが、この『面取り』こそ、面影 book&craftの実店舗に不思議な時空間を生み出している要素の一つといっても過言ではない。

面影 book&craftの実店舗は、東京・新宿御苑に店舗を構えインテリア雑貨やカフェなどを営むPARKERを運営している建築設計事務所のTokyo pm.の山本洋介さんに内装デザインを手掛けてもらった。PARKERがまだ代々木公園のそばにあった時から、洗練されたプロダクトはもとより、山本さん自身が作り上げたPARKERの空間に惚れ込んで、よく仕事の合間に抜け出し、そこで一息入れていたことがとても懐かしい。
そんな縁もあり自分たちがショップを作る際には山本さんにお願いしたいと兼ねてから思っていた。見切り発車もいいところ、それもまだショップの物件が決まっていない時からお願いをしていた始末。
実際に設計を進めていくと限られたスペースの広さに、本や家具などのインテリアを配置するとなると、できることにも制約が生まれてしまうはずだが、空間内にレベル(高低差)の違いを設けることで図面上よりも、その空間に身を置くと人の知覚として広さを感じるような仕掛けがなされた。

そして『面取り』である。
デスクやカウンターなどの分かりやすい部分はもちろん『面取り』されていることに気がついていたのだが、腰高のブックシェルフの上部に乗せてあるガラスにも『面取り』が施されていることに気づいたのは驚いた。恥ずかしながらそれを認識したのは実店舗をオープンして一年が経とうとしているころだった。

山本さんは面影 book&craftの実店舗を作るにあたり意識していたこととして「一瞬こだわっていないようで、こだわった部分が多々あり、それが最終的に空間の全体像を作り上げている」と語った。近代モダニズム建築の巨匠・ミース・ファン・デル・ローエが言った「神は細部に宿る」という名言通り、細かなディテールへのこだわりが空間の感覚へと昇華されていったことが、この面影 book&carftの内装空間で実感できるであろう。

今回のOKUというプロダクトを製作するにあたり、面影 book&craftのアイデンティティでもあるこの『面取り』という手法をプロダクトに取り入れたいと思いカタチにした。そうすることで、クリエイティビティのバトンを繋げていくというアイデアにも辿り着いた。そして今後増えていくであろうomokage collectionの全体像のディテールとしてもこのOKUが果たす役割は大きいのではないだろうか。

「神は細部に宿る」その言葉を信じて。

面影 book&craft

OKU / 原寿鉄工(MOTOHISA TEKKOU)

販売価格 価格 ¥2,750 通常価格 単価  あたり 

税込 配送料は購入手続き時に計算されます。

OMOKAGE COLLECTIONプロダクト第一弾のOKU。
面影 book&craftと長野市で鉄工を営む原寿鉄工が協働でデザインし、ハンドメイドで製作された面影 book&carftオリジナルの真鍮のカトラリーレストです。カトラリーレストと銘打っていますが、ペーパーウェイトしても使っていただけます。
スプーンやフォークを置いても、書類などの上に置いても主張しすぎずシンプルにとこだわりました。
真鍮の素材で作られているので使用するにつれ使用感が味となり経年変化していきます。

プロダクトのフォルムは、面影 book&craftの実店舗のアイデンティティでもある『面取り』をインスピレーションのもととし、上部の短辺と四隅をそれぞれ『面取り』することで、シンプルながらも少しクラシックな装いに。プロダクトに自然光が当たると面取り部分が反射し綺麗な影が浮かび上がってきます。

Creator : 原寿鉄工
Materials : 真鍮 / Brass
Size / Weight : D12mm × W80mm / 65g
Handmade in Nagano, Japan

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