こころのヨーガ / 著者・赤根彰子 / アノニマスタジオ
こころの在り方を考える
取り越し苦労や杞憂。
考えすぎたり起こってもいないことを想像し心配などをしてしまうことは多かれ少なかれ誰しもがあるはずです。物事のすべてはバランスよく、というのがセオリーのはずなのに気がつけばその不安や心配に頭の中が覆われてしまいます。
自分自身もこのような漠然とした起きてもいないことに心配をしてしまうことはよくあるのですが、本書『こころのヨーガ』を一読してみて気がついたことが多くあります。
本書は通常の体を動かすヨーガのように、対処療法的な処置ではなく全体のバランス感覚を整えていくことで、こころを“元ある場所”に戻していくようなイメージです。
いきなりこころをコントロールしようとしても、なかなか自分では思い通りにコントロールできないですが、本書に短い文章でまとめられている84の鍵となるヒントを読んでいただければ、ヨーガがポーズをとることでバランスや筋肉などが緩み程よくなっていくように、こころの周りについている“筋肉”のようなものが自然と緩んでくるのがわかってきます。
さて、自分が本書を読んで気がついたことについてはここでは触れませんが、自分の内面に対する姿勢について考え、見直していくきっかけになる一冊であることは間違いないのではないのでしょうか。
深呼吸して、ページをめくってみてください。
<目次>
1閉じた心の扉を開く(なぜ人生は思うようにならないのでしょうか?;心は何に動かされ、乱されるのでしょうか? ほか)
2心地よい日々のために(全身全霊でお茶をいただく;自分の好きなことは何か?その答えは自分の中にある ほか)
3心を目覚めさせる扉の鍵(心の暗闇から目覚めるヨーガ;毎日ワクワクして生きるために ほか)
4心の扉の向こうには(心の扉を開き、心を解放する;無辺の世界で無判断の日 ほか)
赤根彰子
大学院でインド哲学を学んだことをきっかけにヨーガに出会う。編集者を経てインドに渡り、ヨーガ指導資格を取得して帰国。ヨーガの指導をはじめる。その後もインドに渡ること七回。インドヨーガ大学を卒業し、インド政府公認ヨーガ教師になり、現在は東京、横浜で「ラージャヨーガ(心理的ヨーガ)」「マントラヨーガ(真言を唱えるヨーガ)」「ナーダヨーガ(音のヨーガ)」「ヨーガニドラ(ヨーガ睡眠法)」「自己を知るヨーガ」「リラックスヨーガ」など週に十クラスのヨーガを指導。ヨーガについての講演、執筆、CD、DVDの制作などを行う。現代ヨーガアシュラム代表