Journal du Thé : Chapter4 / 著者・Johanna Tagada Hoffbeck
知っているようで知らないお茶の世界
緑茶に紅茶、烏龍茶に白茶、ハーブティーにチャイなど世界中にはお茶を飲む文化が広く広がっています。西洋的な価値観がグローバルに広がっていきコーヒーがメジャーなドリンクなのではないかと錯覚しそうですが、日常的に飲まれる飲み物としては圧倒的にお茶が多いのではないでしょうか。そんなお茶ですが、生産物としてどのように加工を施すかによってその味合いが変わるほか、煎じ方一つ、道具一つとっても語り口は多様に広がっています。飲み方も何かと混ぜ合わせても良いですし、飲んだ後の出涸らしなども食べたりと、改めて自由な飲み物なのだという気がします。
さて、本書『Journal du Thé』は、フランス人アーティストのJohanna Tagada(ジョアンナ タガダ)とドイツ人のグラフィックデザイナー、Tilmann S. Wendelstein(ティルマン S. ウェンデルシュタイン)による一冊です。
日本のお茶文化にも影響を受けているようで、そこに軸足は置きつつも現代のお茶を取り巻く空間の探求を目的としているインディペンデントマガジンです。
Chapter4では、カメリア・シネンシス以外の植物が境界を越えたお茶文化にどのように存在しているか、および茶花の実践と歴史を探求しています。
またChapter4は他の多くの特集とともに、Ladi Kwaliのクロスカルチャ ーな陶芸、ロンドンのHackney Herbal、80歳の生け花の師匠と教師の物語、心温まる遺産としてのマサラチャイ、Sooji Imと彼女の葉っぱたっぷりの韓国茶オアシスの旅、Charlotte Perriandの茶室、タイにおける茶日記、日本でのお茶とご飯の短い歴史、茶巻きの秘密、Makio McDonaldとPeter McDonaldの対話、Angus Suttieの遊び心あふれる茶器、そしてもちろん、塩川いずみの漫画の新しいエピソードを特集しています。
さて知っているようで知らないお茶の世界。
あなたの知的好奇心を刺激してくれる一冊であることは間違いなさそうです。
制作:Johanna Tagada,Tilmann S. Wendelstein
発行:Poetic Pastel Press / 2023年
ページ:128ページ / ソフトカバー
サイズ:210mm × 280mm
言語 : 英語
FSC認証紙と植物性インクを使用 広告なし
Printed in England, 2023