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中世修道院の庭から 歴史、造園、栽培された植物

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中世修道院の庭から 歴史、造園、栽培された植物 / 著者・ミシェル・ボーヴェ、監修・深町 貴子、 翻訳・ダコスタ 吉村 花子 グラフィック社



庭=内省の場


 

「ごく平凡でありながら、沈黙と孤独と平和の中に漂う永遠の香りと麗しい静謐。これこそが修道院の庭のパラドックスであり、魅力でもあります。修道院の庭は、共同体の日々の食糧を最大限賄うためにつくられた組織体であり、内在的スピリチュアリティという別の次元をも備えています。」(本書7Pより引用)


本書は、中世ヨーロッパの修道院の成り立ちや、庭の歴史、庭づくりの実践、栽培された植物などがまとめられた一です。

中世ヨーロッパ時代の修道院をとりまく社会情勢や歴史、また修道士や修道女がどのような生活や役割をしていたかがわかるだけでなく、当時の庭づくりの特徴や栽培技術まで知ることができる、かなり掘り下げた内容となっています。


修道院とはキリスト教の戒律に従って共同生活をする場所のこと。

生涯を修道院の中で過ごす修道士や修道女が外出する必要がないよう、自給自足が基本であり、共同体を養うための手仕事が庭仕事だったといいます。


一見閉ざされて禁欲的に感じられる庭の壁や囲いも、そこには安らぎと静謐が内在するということを知れば、現代を生きる私たちにはそれらが必要なときも多分にあるのではないだろうか、と自ずと気づかされました。


中世と現代を行き来しているような気分になる本書、歴史の観点から修道院を読み解きたい方にもおすすめですし、庭づくりのパートでは具体的に当時の造園や栽培方法が紹介されているので、庭に興味がある方にも楽しめる内容になっています。


土に触れ、作物を育てることは心の平安や落ち着きにも作用する。

修道院で自然と実践されていたことが興味深いですね。



目次

序文/はじめに/修道院の庭の歴史/簡素さと内省/栽培の実践/修道院の庭づくり/修道院の植物



ミシェル・ボーヴェ

ガーデニング、ワイン、芸術、文明を専門とする作家、翻訳家。

ガーデニングと自然をこよなく愛し、『ちいさな手のひら事典 バラ』(グラフィック社)ほか、野草や栽培植物に関する本を多数執筆。


深町 貴子(監修)

園芸家。

(有)タカ・グリーンフィールズ専務取締役。(公財日本家庭園芸普及協会理事。

「趣味の園芸 やさいの時間」(NHK Eテレ)講師のほか、数多くのメディアでも活躍中。

監訳書に『フランスの菜園から 野菜、ハーブ、草花に彩られたポタジェのある暮らし』(グラフィック社)、著書に『失敗知らず! 毎日楽しい! プランターで始める野菜づくり』(KADOKAWA)、『深町貴子のプランター菜園スタートBOOK(NHK出版)ほか多数。


ダコスタ 吉村 花子(翻訳)

翻訳家。

明治学院大学文学部フランス文学科、リモージュ大学歴史学DEA修了。

フランス語、英語の翻訳書多数。

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