著者:武山直生 / 発行:ショップ武山
特集「シュタイナー」
『宇宙の子』は、子どもを通して大人が学びを得る本です。
ー子どもと過ごす時間は、新しい気づき、発見、喜びに溢れている。
それは僕たち大人が、忘れかけていた人間性を取り戻す時間でもあるー
そう書き出しに綴った創刊号は、2021年6月21日、夏至に刊行。
第二号目となる今号の特集は「シュタイナー」。
家庭菜園で自然農を取り組んでいるので、この「シュタイナー」という言葉は、農業の角度からは何度か聞いたことがありました。
“22世紀の哲学者”とも言われるルドルフ・シュタイナーが提唱し、普及させた教育現場での実体験などが親目線で語られていて、自分が子どもだった時にこのような体験や経験をしたら、一体今どんな感性を持った大人になっていたのだろうかと想像が膨らみます。
本書は教育のことだけがまとめられている訳ではありません。
普段あまり意識していない、「発芽」についてや人間の感覚機能の「色彩」についてもまとめられています。「色彩」のコラムでは、草木染めでは自然の植物を煮出したりして染色するのに、草木の緑には、絶対ならないという不思議さに改めて目から鱗な読書体験でした。
僕も含め大人はよく世の中を知った気になっていますが、まだまだたくさん知らないことで溢れていることがよく分かります。子どもも大人も元を辿れば地球に生まれた宇宙の子なのだということを改めて考えさせられる一冊です。