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コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ

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コンヴィヴィアル・テクノロジー 人間とテクノロジーが共に生きる社会へ / 著者・緒方壽人 / ビー・エヌ・エヌ



本書は、デザインファームTakramのディレクター緒方壽人さんが、思想家/文明批評家のイヴァン・イリイチが提唱した概念「コンヴィヴィアリティ(自立共生)」を足がかりに、これからの人間とテクノロジーのあり方を探っている一冊です。


人間が人間の本来性を損なうことなく、他者や自然との関係性のなかでその自由を享受し、それぞれの能力や創造性を自発的に最大限に発揮しながら共に生きるための「コンヴィヴィアル」なテクノロジーとはどのようなものなのかという問いが大前提にあります。


自立と共生。二つ相反する意味合いが結ばれた言葉の『コンヴィヴィアル』という言葉はこれからの時代に考えていかなくてはならないテーマの一つでもあるかと思います。共生という言葉からまず連想されるのが自然との共生かと思いますが、本書のユニークなポイントとしては、それを道具(=テクノロジー)の視点から語られていることではないでしょうか。

分かりやすい例だとiPhoneなどを代表するデジタルテクノロジーが進化していく中で、なんでも検索ができて知ることができてしまうようになり、私たちは明らかに文字を手で書くということが減ってきてしまいました。しまいには書きたい漢字が書けないなんてことも誰しもが経験していることかと思います。
本来人間の身体性を拡張させるはずの道具が、能力や主体性も奪ってしまうのではないのか、そしてこの人間の能力とテクノロジーの進化のちょうど良い塩梅はどこなのか、ということが人間とテクノロジー、人間と情報、人間とデザイン、人間と自然、人間と人間という切り口でまとめられています。


この本は巷の本屋さんでは、ビジネス書のコーナーに置かれているのをよく見かけますが、何かを生み出している、生みだそうとしている方たちに手に取ってもらうと、あなたのものの見方がしなやかに変化していくことを実感できるはずです。


店主が本書を読んだ後に書いたコラム:自立共生の間のデザイン

 

<目次>

コンヴィヴィアル?
プロローグ
第1章 人間とテクノロジー
第2章 人間と情報とモノ
第3章 人間とデザイン
第4章 人間と自然
第5章 人間と人間
第6章 人間と未来
第7章 万有情報網
・川原圭博
・新山龍馬
・筧康明
・高宮真
エピローグ



緒方壽人
ソフトウェア、ハードウェアを問わず、デザイン、エンジニアリング、アート、サイエンスまで幅広く領域横断的な活動を行うデザインエンジニア。東京大学工学部卒業後、国際情報科学芸術アカデミー(IAMAS)LEADING EDGE DESIGNを経て、ディレクターとしてTakramに参加。主なプロジェクトとして、「HAKUTO」月面探査ローバーの意匠コンセプト立案とスタイリング、NHK Eテレ「ミミクリーズ」のアートディレクション、紙とデジタルメディアを融合させたON THE FLYシステムの開発、21_21 DESIGN SIGHT「アスリート展」展覧会ディレクターなど。2004年グッドデザイン賞、2005年ドイツiFデザイン賞、2012年文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品など受賞多数。2015年よりグッドデザイン賞審査員を務める。

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